NUFのWeb班が内ひとりのカワシマです。
カワシマは週1はライブに行きます。という程度には音楽が好きです。
大学のときもロック研究部という部活で部長やったりしてた程度に好きです。
音楽は総合エンタテイメント
最近、音楽って音だけではなく見た目も大事と感じています。
お客さんより演者の人数のほうが多いくらいのライブも観に行く時があります。それくらいの規模感のライブって基本的にはワンマンではなく、数バンドが合同で出演するイベントなんですが
こういうイベントで衣装をきっちり決めたり、立ち位置を決めていたり、自分たちを聴覚だけでなく視覚を含めて伝えようという意識があるバンドは音も全然違って聞こえてきます。
やっぱり見た目をしっかりセルフプロデュースできていると観客側も「よし!観よう!聞こう!」てなるんです。
これってアーティスト自身が「こうみてほしい。こう楽しんだらいいよ。」ってデザインしていることだと思っていて、これがとても効くんです。
というのも、こういった数バンドが出演する合同ライブって持ち時間がそれぞれ20〜30分くらいで、出演が5組とかなんですよね。
正直、人間の集中力ってそんなに続かないし、5組をフルで神経研ぎ澄ませて観るって到底不可能なんです。
そんな中で観客を自分たちが出演する20分に集中させるためにはとてもビジュアルを含めた総合演出的なステージが大事だと感じています。
404オーディション
自分が強くこれを感じたのはライブオーディションを観に行ったことがきっかけです。
このオーディションはEggs・コドモメンタル・STEEL STREET・CINRA.net・ダイキサウンドが合同で行ったライブ型のオーディションです。
- 1次・・・音源審査
- 2次・・・ネット投票
- 3次・・・ライブ(観客投票)
- 最終審査・・・ファイナルライブ
1次音源審査2次がネット投票、3次がライブ(観客投票)、4次でファイナル選出されたアーティスト同士がライブして選出という流れでした。
自分は3次の東京エリア”渋谷eggman”のライブと最終審査”新宿LOFT”でのライブを観に行きました。
その中で特に衝撃的だった一組がいました。
東京のバンド”été “です。
最初に観たのが、3次審査の渋谷eggmanでのライブでした。
出演順が後ろのほうだったのですが、集中力を引き戻されたというか…引き込まれました。
たしか出演時間は20分とかの短さだったはずなんですが…
été のライブは一つの舞台を観たかのようでした。
20分の中で自分たちがどんなアーティストであるかをステージで説明できていたし、観客をのめりこませる要素がたくさん含まれていました。
ビジュアル
メンバーのステージ衣装。インディーズのバンドって衣装がおろそかになりがちです。実際、この日出演したバンドの中にもそんなアーティストがいたと思います。
étéは衣装がしっかりと自分たちをどう見せるかを考えて選んでるんだろうなと感じました。そしてそれが自然でした。
メンバー全員が同じ衣装をきている訳ではないけど統一感を感じる。それぞれのメンバーの良さが出ている衣装でした。
ステージ全体の流れ
次に曲順を含めた全体の流れです。
下手なMCを挟まず、自分たちのステージを伝える最低限のMCと曲順でした。
ステージに出てきた最初はギターボーカルのオキタさんのポエトリーリーディングで始まりました。
この時点で自分たちがどういうバンドなのか説明してくれていたし、観客側にいた自分はとても観やすさと引き込まれるような感覚をおぼえていました。
▶︎▶︎▶︎2018.5/11(Fri.) été@ Shibuya eggman pic.twitter.com/MHi11rD32t
— été (@ete_band) 2018年5月11日
物販
え?物販??
って思うかもしれませんが、物販がしっかりしてるとイメージはよくなると思います。
étéの物販は自分たちのイメージと合うものでしたし、しっかりと活動をしていることが伝わってくる内容でした。
オーディション最終審査
404オーディションはファイナルに選出されたアーティストが実際に新宿LOFTでライブする形の審査形式でした。
最終審査であるファイナルステージには全国から選ばれたアーティストが集まります。(猛者です。)
そしてファイナルステージに選出されているアーティストの中には先に挙げた、ビジュアル・流れがおろそかになっているアーティストがいませんでした。
これってやっぱり「音楽って音だけ良ければ言い訳じゃない」ってことだと思うんです。
自分たちがどういう表現をしていて、それを伝えるために自分たちをどう演出・設計・デザインするかがとても大事だと思っています。
よく言われる言葉だと”セルフプロデュース”という言葉が当てはまると思うんですが、自分たちを客観視して、どう説明するかの意識があるアーティストは抜きでてくると思うんです。
サカナクション
自分たちをどう演出・設計・デザインするかがとても大事だということがわかりやすいアーティストで有名な方がいます。
サカナクションです。
ボーカルの山口さんはバンドを一種のブランドのようにブランディングし、設計を行っています。
曲だけではなく、ファッションブランドとコラボしたり、グッズをデザインしたり、自分たちで番組を作ったり、クラブイベントを行ったり。
音楽だけではなく、さまざまな活動で音楽を総合的なエンタテイメントとして見せています。
最後に
今は1990年代〜2000年初頭の頃と違い、テレビにメディアが集約されていません。
エンタテイメントも同じです。メインカルチャーではなく、サブカルチャーが目立つ時代になっているかとおもいます。
「テレビを観ていれば、翌日の学校の話題に事欠かない」ということではなくなったんだと思います。
個人的にはとても面白い時代だと思っています。音楽でいうと何十万人などの規模のライブはできなくなりましたが、様々なアーティストが出てくるようになりました。
そしてそれぞれがどう見せるかを考えて、発信することが可能になりました。
SNSなどで個人が多くの人に意見を伝えることが可能になりましたし、いろんな人の意見が見れるようになりました。
多種多様な情報が駆け巡る現代には”自分たちをどう演出・設計・デザイン”するかがとても大事になっています。
デザイナーとしての自分からはとても面白い時代です。
「曲が良いのに売れないのは残念」という考えの方もいるかもしれません。
しかし音楽を音だけでなく、ライブに行ったり、インタビューを読んでみたり、ラジオを聞いてみたり、アーティストのSNSを観たり、さまざまな楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか?
より多くのことが感じられるかと思います。
以上、NUF Web班 音楽好きのカワシマでした。
この記事を書いた人
- カワシマ
- WEBデザイン部