お疲れ様です。はらです。
デザインを本格的に始めて5年目になる、30歳の男です。
趣味は映画鑑賞、読書、アイドル鑑賞です。
今回は、上にもあるアイドルの話です。うーやっとアイドルの話が出来るー。ちなみにこれは僕が個人的にnoteに投稿していた物に加筆・修正した物です。万が一同じ内容を目にしたことがあっても、それは僕が書いた物なのでパクリではありません。こっちでも書いときたいなーと思ったんです。

アイドル戦国時代

という言葉が使われるようになって久しいですよね。

ピンクレディーやおニャン子クラブやモーニング娘。等が作ってきた長い女性アイドルの歴史も、AKB48が世の中に浸透してからというもの、爆発的な勢いを見せており、衰えそうな気配も未だ感じられません。まさに戦国時代といった感じで、日本中にとんでもない数のアイドルが存在しています。

アイドルの普及と成長は常にデザインと共にあります。それは昔も今も変わりません。

日本でアイドルといえば、可愛くて、明るくて、元気で、ポップなイメージが強いですね。これは恐らくおニャン子クラブが完成させたイメージで、モーニング娘。AKB48なんかもこの辺のイメージを色濃く受け継いでいるように思います。

おニャン子クラブ「セーラー服を脱がさないで」
モーニング娘。「ハッピーサマーウェディング」
AKB48 「Teacher Teacher」

これらのグループのジャケットデザインの特徴は、主役は女の子、特に顔であるという所でしょうか。衣装や世界観は地に足が着いていて、女の子の可愛さに目が行くデザインです。

ももクロ登場 調子はどうだい

(ももクロ版「words of the mind」ラップパートより)

AKB48が人気を集め、世間のアイドル熱が高まってきた頃、ももいろクローバー(現:ももいろクローバーZ)が登場しました。
始めこそ正統派の装いで活動していましたが、絶妙なバランスでちょっとしたおふざけ要素をプラスして、独自の路線を築いていきます。

ももいろクローバーZ 「Z伝説 ~終わりなき革命~」

ももクロは、デザインにある種の「隙」を作る事で新しいアイドルの可能性を提示しました。

特にグループ名にZが付いた後から顕著に出ている特徴ですが、あえて少しダサくしたり、想定外のコンセプトを付け足したり、ツッコミ所を作ってインパクトを与えるデザインになっています。

初期に様々な曲を提供したヒャダインによる、賑やかでトリッキーな楽曲のイメージと全力パフォーマンスの魅力も相まって、アイドルに興味が無かった層の人々にまで「面白い子たちが居る」と広まっていきました。かくいう僕もその一人でして、どっぷりハマってしまいましたね。

ももクロが一番好きです、僕。

    

ももいろクローバーZ 「5TH DIMENSION」

しまいには顔すら出さなくなります。

この辺りまでくると、ファンはこれがもう堪らないんですよ。ももクロちゃんは、いつも予想の斜め上を行くなぁと。目が離せないよなぁとなる訳です。こんな物が出てくると世間の人達もザワつくので、また新たな層にまで広がっていきます。ももクロはこの辺のさじ加減が抜群に上手いです。たまにシリアスに正統派な事をやるんですが、これがまたギャップになって新鮮味が出るんですよ。上手ですよねぇ…。

2018年、メンバーカラー緑を担当していた有安杏果がグループを脱退しました。(最近個人事務所を立ち上げて、ファンを少しザワつかせていますが…)

5色あったメンバーカラーが1色減り、色相に偏りが出たことによって、ここ最近のももクロ周りのデザインはグッと大人っぽくなりました。デビュー10周年を迎えたタイミングで、デザインの方向性がこういう風にシフトしたのは、実に自然ですね。これからも目が離せません。

         

ももいろクローバーZ 東京ドーム公演「THE DIAMOND FOUR」

みんな大好き 坂道シリーズ

2011年、AKB48の公式ライバルとして乃木坂46がデビューしました。
「リセエンヌ(フランスの中等教育課程リセの女生徒のこと)」をキーワードに作られたグループです。楽曲も少しアンニュイでAKBと比べて清楚で上品なイメージがありますね。

乃木坂46 「おいでシャンプー」
乃木坂46 「走れ!Bicycle」

このグループのデザインの特徴は、空気感ですかね。ある設定や情景の中で生きる少女たちの一瞬を切り取っている物が多い。女の子というよりも、女の子が居る風景そのものが主役な感じです。楽曲の歌詞にも少し具体的な設定が多い印象があるので、グループのカラーを象徴するデザインになっていますね。

この傾向をもっと強くしたのが、独特の存在感で人気を博している欅坂46です。

         

欅坂46 「不協和音」 Type-A
欅坂46 「不協和音」 Type-B

世界観、強すぎ。

欅坂は、歌詞だけじゃなくて振り付け等にもゴリゴリに具体的なメッセージが込められているので、それがジャケットにも反映されていますね。完全に楽曲のコンセプトに合わせてビジュアルも作られています。「不協和音」のこの不穏な感じ。ガチです。

このグループの活動には、良くも悪くも多くのデザインを感じますね。物凄く強い軸があって、それを各部署がしっかりバランス取って共有しているイメージです。だからビジュアルにも毎回パンチがあって強い。

最後に

RYUTistというグループのお話をしましょう。

        

RYUTist 「柳都芸妓」

このグループは新潟県のある町を拠点に活動しているのですが、デザインに物凄く力を入れているんですよ。
僕がこのグループを知ったのは、タワレコの小さなWEB広告バナーで、見かけた瞬間にもう気になって詳細を調べてしまいました。多分こうやってRYUTistの名前を知った人たちってたくさん居ると思うんですね。このジャケット、最近休刊が発表されたMdNというデザイン情報誌にも載っているんです。デザインに力を入れると、こういう広がりもできて、またどんどん名前が広がっていきますよね。

今、本当に色々なアイドルグループが存在していて、色々な規模で活動しています。やっぱりどこのグループもお金があまり無さそうで、デザインに力が入ってないんですよね。でも、デザインの力でアイドルの魅力って何十倍にも何百倍にもできるんです。皆がもう少しデザインに重きを置いて活動すれば、アイドルの世界ってもっと面白くなるのになぁ…今くすぶっているグループは、少しだけで良いからデザインに力を入れてみてほしいなぁ…と思う今日この頃です。

まぁ、最終的に何が言いたいのかというと、僕もアイドルのデザインの仕事がしたいという事です。出来ること、あると思うんだよなぁ。